フューエルオートコックの改修・点検について


80年代から負圧式コックが多用されてきましたが正規の状態でも流量不足の一因となるのですが、経年劣化で内部のダイヤフラムが硬化している場合にガソリンが出てこなければ気が付くのですがガソリンが出たり出なかったり、また規定量に満たない位の流量で出続けた時は判断が難かしくなります。
又、コックが分解できないタイプもありますので、ダイヤフラム式を使用するには高リスクを負うことになります。主に高出力化や全開時間の長いコースでは流量不足になりやすく、メインジェットを濃くしても解決しません。
いよいよベース車両が10年、20年前以上が当たり前になってきましたのでこのあたりの部品も気にかけて下さい。特に1年で数回のみの始動しかされない方などはダイヤフラムが張り付いているケースが多いのでご確認ください。

下記はホンダ車(RC30)を例にしていますが、各メーカー、各車両によって様々ですので、個別に対応願います。
  参考 (HRC VFR750R RACING-KIT SET-UP MANUALより)
  
   
上記の様に一部のホンダ車(多気筒)の場合、負圧式キャブレターの同調をとる際に各気筒ごとにバキュームゲージ用の取り出し用ネジ穴(通常はプラスネジで塞いであります)が設けてあります。そのうちの一つを開放して(下記のような部品を使用)オートコックの負圧をとるために利用しています。
レース仕様にコックを改修・交換をした場合は必ず塞いでください。また、塞ぐ際は下記の様な専用ゴムキャップがホンダ純正部品にありますができれば他の気筒と合わせたプラスネジとワッシャの使用を推奨します。
 ホンダ純正部品例(KEIHINではありません)
   (16221-MA6-000)ジョイント
 (90452-323-000)ワッシャ 
 
   (16214-MB0-000)ブーストジョイント
 (90452-323-000)ワッシャ  
 
   (16215-MV4-000)ブーストキャップ
 (95002-02070)チューブクリップB7