1956年12月に設立された京浜精機製作所によりホンダGPレーサー用に開発された、最高を求めレースで勝利するために生まれたキャブレターが現在のCR SPECIALの前身といえるでしょう。 59年、マン島TTレースに出場するべく開発が進められていたマシンへ装着されるキャブレターに求められた主旨は「最良の吸入効率、加速性、耐震性を十分に満足させるもの」というもので採用されたものはこの時点で後のCR/FCRに通ずるベースは出来上がっていた。(既にフラットバルブ&ダウンドラフトで別体フロート室) 60年代に入りホンダのRCレーサーの進化とともにキャブレターも変更され、フロート室も一体の円柱バルブ装備の現在のCRに近いスタイルになった。 又、この頃RC<ファクトリーレーサー>、CR<市販車>と区別され、市販モデルに装着、もしくはレーシングキットパーツとして量産型のCRキャブが生まれました。(CRレーサーのためのキャブレターで当時はCR=レーサーのイメージが定着していた。) 70年代から80年にかけてホンダの活躍に加えてカワサキのZ1の登場でUSカワサキや各コンストラクターの手により、ホンダ以外のマシンにも装着され始め、AMAスーパーバイクでの活躍やZ1000エンジンをベースにしたモリワキモンスターの登場などレースは過熱する一方CRキャブレターはその優位性を確立していった。又、ホンダがRCBにCVキャブを使用したこともあり、CRキャブレターイコールホンダだけでは無くなってきた時代でもありました。(81年鈴鹿8耐でのW・ガードナーの操るモリワキモンスターの驚異的タイムでのポールポジション獲得でさらに注目される事に) 81年からいよいよ新型CRキャブが市販されることとなり、新たにスターターバルブやアイドル機構を備え、変更式のマウントアダプターやピッチ変更の容易なプレート式連結を採用して幅広い機種に対応できるようになりました。又、エンジン性能の向上にともないさまざまな要求を満たすために豊富なベンチュリーサイズが選択が可能になりました。 その新しいCRキャブレターはCR SPECIALと名を受け現在も多くのチューナーから支持を受けています。 |
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